建物・設備管理について
建物には、エレベーター・機械式駐車場・貯水槽・増圧給水ポンプなど日常生活にかかせない様々な設備が設置されています。
居住者様・ご利用者様が日々快適にお過ごしいただくためには、これらの諸設備が常に良好な状態を維持している必要があります。
興和ビルメンテには、設備管理のプロフェッショナルが揃っています。
定期的・日常的な検査は勿論のこと、建物の用途・規模にあわせてお客様目線で最適なご提案を して、お客様の大切な資産価値を維持してまいります。
消防用設備点検
消防法では、一定の条件を満たす建物に対し消防用設備の設置や年2回有資格者による点検、消防署への報告書の提出が義務づけられています。
これは、万が一火災が発生した際に、皆様の生命・安全を守るために消防用設備が充分な機能を発揮できるように維持管理する事が重要だからです。
消防用設備点検には、6ヶ月に1回行う「機器点検」と年1回行う「総合点検」の2種類があります。
・機器点検⇒消防用設備等の機器の適正な配置、損傷等の有無その他主として外観から判断できる事項の確認。消防用設備等の機能について、簡易な操作により判別できる事項の確認の実施。
・総合点検⇒消防用設備等の全部もしくは一部を作動させて、総合的な機能の確認を実施。
給排水設備管理
水は人が生活していく上で必要不可欠なものです。安全な水を適切に供給するには、機能の維持と衛生面の適切な管理が重要となります。
その為、一定の要件を満たすものには、水道法により年1回の清掃や点検が義務づけられています。
建物における主な給水方式
貯水槽方式 | 水道本管から受水槽に水を貯め、揚水ポンプで屋上などに設置されている高架水槽へ揚水し、 重力により各戸へ給水する方式。 |
増圧直結給水方式 | 水道本管から増圧ポンプを通して各戸へ直接給水する方式。 |
水道直結方式 | 水道本管より各戸へ直接給水する方式。 建物の高さによりこの方式を採用できない場合があります。 |
給水設備点検
汚水や雑排水が排水管や汚雑排水槽などに溜まると悪臭や害虫の発生の原因となります。
また、排水管は日常的に油脂・毛髪・食べ物などが流れるため、放置しておくと付着し詰まりの原因となり、漏水などのトラブルにつながっていきます。
このようなことを避けるためには汚雑排水槽・排水管清掃の定期的な清掃が必要となります。
排水管清掃・汚雑排水槽清掃は法律で義務づけられてはいませんが、上記のような理由から排水管清掃については年1回、汚雑排水槽清掃については年3回程度の清掃をお勧めいたします。
揚水ポンプなど給水にかかわる設備が適切に作動しなければ、安全に水を供給することはできません。
給水設備は365日24時間正常に作動することが非常に大切です。その為、設備点検で各種機器が正常に作動しているか、損傷はないか、異音が発生していないか、劣化状況を点検する事が大事です。
増圧ポンプ⇒年1回の点検が法律で義務づけられています。
その他設備⇒年4回程度の巡回点検をお勧め致します。
エレベーター点検
エレベーターは建築基準法で年1回の法定検査が義務づけられています。
また、一般的に法定検査以外に、月1回から3ヶ月に1回程度の点検を実施しています。
エレベーターの耐用年数は、約25年〜30年となっております。
本設備は、利用者の安全にも直結するものなので、定期的な点検で安全の確保と設備維持管理をしていく必要があります。
エレベーター保守契約の種類
・POG契約(パーツオイルグリス契約)
一定の範囲内の消耗品交換付きの契約でフルメンテナンス契約より点検費用は安価になります。
高額部品の交換等契約外の修理などは有償となります。
・FM契約(フルメンテナンス契約)
POG契約とは異なり、大規模な修理も含まれている契約です。しかし、リニューアル工事や塗装などは含まれておりません。
機械式駐車場点検
機械式駐車場は「二段式・多段式」「タワー式」と呼ばれる立体式駐車場の総称です。
この設備は、エレベーターとは異なり法定検査は義務づけられておりません。
しかし、点検をしないで放置してしまうとワイヤーや機器の劣化状況の把握ができず、機器の停止やワイヤー切れによるパレット落下などの事故が発生する恐れがあります。
故障・事故を防ぎ安全に利用し、機器の寿命を延ばすために定期的なメンテナンスをお勧め致します。
自家用電気工作物点検
自家用電気工作物とは、建物の共用部分で使用する電気設備で600Vの高圧を超えて受電する設備です。
一般家庭で使用する一般用電気工作物は、電力会社が保安業務を実施しますが、自家用電気工作物は、自主保安の実施が義務づけられています。
法定点検内容
・日常巡視点検⇒月1回実施。機器は運転状態で損傷・変形などによる変色などの異常を確認。
・定期点検⇒年1回実施。全ての設備を停電し、清掃・絶縁抵抗測定、保護装置の作動試験などを実施。
・精密点検⇒3年に1回。全ての設備を停電し、特性試験、発電機などの分解点検、絶縁油の劣化測定などの実施。
空気環境測定
店舗や事務所等に使用される建物(3,000㎡以上)や学校(8,000㎡以上)は特定建築物に指定されており、管理方法が建築物衛生法で定められています。
空気環境測定はその管理方法の一つに該当します。
法定点検内容(年6回実施)
浮遊粉塵量・一酸化炭素・二酸化炭素・ホルムアルデヒドなどの測定を有資格者が実施します。
建築設備定期検査
一定の規模以上の建物は、建築基準法で建築物定期検査の実施が定められています。
法定点検内容(年1回実施)
点検設備⇒換気設備・排煙設備・非常照明設備・給排水設備の点検を有資格者が実施します。
特定建築物定期調査
店舗・学校・複合型共同住宅など不特定多数が利用する建物で一定規模の建物は、特定建築物定期調査の実施が義務づけられています。
法定点検内容(3年に1回)
・敷地の状況調査
・一般構造の状況調査
・構造強度の状況調査
・耐火構造等の状況調査
・避難施設等の状況調査
上記の項目を有資格者が実施します。