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江戸川区マンション管理組合セミナーで講演

 2024年3月20日(祝日)午後1時30分から、東京都江戸川区の船堀コミュニティ会館において、江戸川区の後援で「江戸川区マンション管理組合セミナー」を開催しました。 
テーマは、「区分所有法改正について」。講師は、弁護士と弊社の祢宜秀之です。祢宜は、「区分所有法改正における管理組合の心がまえ」というテーマで講演を行いました。参加人数は、セミナーとして過去最高の約60人超。熱気あふれるセミナーとなり、セミナー後は、公開相談会を行いました。 
 
管理組合の心がまえ 
 区分所有法改正の管理組合の心がまえとして、老朽化していくマンションに、どのように対応するのかということです。建替えを模索するのか、それとも適切な修繕を行い、長寿命化させるのか、区分所有者の合意を形成していくことが一つの重要なポイントです。もう一つのポイントは、区分所有者の不明化、非居住化にどのように対応するのか。特に、外国に所有者がいる場合、国内管理人を選任するのか、検討していく必要があると指摘しました。 
区分所有法改正で建替えが進むのか
 区分所有法が改正されたら、建替えが進むというような単純な話ではありません。 
そもそも建替えに要する個人負担費用は平均2,000万円といわれ、さらに合意形成には時間がかかります。今後、建替え会社の事業性が厳しくなることが予想され、多数決割合の緩和で、建替えに反対したものの、事業参加できない区分所有者の増加が予想されます。その補償や住宅の確保に配慮する必要があることにも注意が必要です。 
長寿命化マンションへの道 
   長寿命化マンションへの道を選択する場合、やはり肝心なのは、しっかりお金が管理され、積立されていること。長期修繕計画書の見直しをした場合、修繕積立金が2倍、3倍になるケースが増えています。そのため、マンション内でよく調査し、よく検討し、話し合い、適切な修繕積立金の増額を行うことが重要です。 
合意形成には、区分所有者の意思を確認すること。そのための方法として、報告会、説明会、アンケートなどが活用できます。意見質問は、口頭だけでなく、メール・FAXなどで受付、積極的に回答し、できれば情報公開すること。総会の際には、過去の一連の流れを説明することが大切です。 
外国に所有者がいるときの国内管理人の重要性 
 最近のマンション事情を考えれば、選任は義務化でもいいと指摘、その他のリスクヘッジとして、外国に長期出張する場合、長期旅行に行く場合、高齢者で一人暮らしや周りに親類がいない場合、排水管清掃に協力頂けず連続未実施の場合、周りとコミュニティがとれず暮らしているのか不在なのかよく分からない場合など、日常的に管理運営で注意しておく必要がある点について説明を行いました。 
セミナー後のアンケート結果 
 とても参考になった+参考になった 93.1% 
「現況をよく知っている人の説明だから参考になった」 
「管理組合の活動の重要性を再認識した」 
「単純明快でよかった」 
「漏水の写真は衝撃的でした。どのマンションでも、老朽化すると起こりうることですね。計画的なメンテナンスが大事(それしかない?)そのためにきちんと修繕積立金・長期修繕計画書の適宜見直しが必要ですね。」